【徹底解説!】ファクタリングの「留保金」について
今回のテーマは、ファクタリングにおける「留保金」です。
ファクタリングは、お客様が持つ売掛債権をファクターが買い取って現金化するサービスですが、その手続きを行う際に発生するのが留保金。手数料とは別にファクターがお客様からお預かりするお金のことです。
このお金は、債権に不備がなければ全額返還されます。
しかし、
「返ってくるお金なら、なんで取るの?」
「債権の不備ってなんのこと?」
そのような方もいらっしゃると思います。
というわけで、ここでは「留保金とは何か」「留保金の注意点」についてまとめてみました。
ぜひチェックしてみてください!
デポジット(保証金)とは?
留保金とは、いわゆるデポジット(保証金)のことです。
デポジットは、主に海外のホテルなどで取り入れられている「一時的な保証金」を指します。
宿泊費とは別にチェックイン時に請求されるお金であり、サービス利用者の支払い能力を保証し、追加のルームサービス料金の未払いなどが発生しないように防ぐシステムになっています。
きちんとホテルを利用していれば、2~3日後に全額返還されます。ただし、追加のチャージ料金や室内の破損などで修理費が発生した場合は、減額されることがあります。
ファクタリングにおける留保金とは?
ファクタリングにおける留保金も、ホテルでのデポジットとおおむね同じ仕組みです。
たとえば、私たちGCMは医療・介護施設の診療報酬・介護報酬債権を買い取らせていただいていますが、その時点で債権はまだ医療保険者によるレセプトチェックが完全に終わっていない段階にあります。
GCMとしては、買い取らせていただいたものが本当に有効なものなのか判断する術がありません。
それは、中小企業などを相手にサービスを提供しているファクターも同じです。
支払いが行われるかどうかがわからない状態の債権を買い取るのは、非常にリスクが高いもの。もし万が一買い取った債権が無効だった場合は、ファクターが多大なる損害を受けることになります。
そこで登場するのが、留保金のシステムです。
依頼者から留保金を預かり、「適切な債権の売買ができる」という保証をしてもらうわけです。
このシステムがあることで、債権の売買が円滑に行えるようになります。
留保金の注意点:留保金を利用した悪徳業者にご注意を!
留保金は一時的な保証金なので、債権の売買が完了したのちに返還されます。
ただし、毎回全額が返還されるとは限りません。
留保金が全額返還されるのは、債権に不備がない場合のみに限られます。
たとえば、私たちGCMが提供している診療報酬債権ファクタリングにおいて、債権の不備とは、レセプトチェックで減点が発生した場合などを指します。
このとき発生した減点分は債権からマイナスされますが、その分を私たちGCMでは留保金から引いてお客様に返還しています。
とはいえ、万が一レセプト減点などがあったとしても、留保金から引かれるお金はそれほど大きな額にはならない場合がほとんどです。
しかし、ファクターを名乗る業者の中には、何だかんだと名目を付けて留保金の大部分を返還せず、不当に儲けようとする悪徳業者もいるので注意が必要です。
特にファクタリングをはじめて利用する方は、業者から提示された額面がどんなに不当なものであっても、もっともらしい説明で丸め込まれてしまいがち。
こうした悪徳業者に引っかからないためには、利用する際にあらかじめ留保金について詳しく聞いておくことをおすすめします。
また、当コラムでは以前に悪徳業者の見分け方について解説しています。
そちらもあわせてご覧ください。
いかがでしょうか。
今回はファクタリングにおける留保金について解説しました。
留保金の金額は、ファクタリングで得ることができる現金の総額に比べれば少ない金額です。
しかし、信頼できる業者を選ばなければ、本来返ってくるはずのお金を失ってしまう可能性があります。
十分に気を付けていただければと思います。