ファクタリングの歴史を解説!
今回のテーマは、「ファクタリングの歴史」です。
私たちGCMでは、特に病院や調剤薬局、介護事業所といった診療・介護報酬債権を手にする医療機関の皆さんのために「診療報酬債権ファクタリング」を行っていますが、そもそもファクタリングは診療報酬債権に限らず、さまざまな種類の債権を扱う金融サービスです。
数ヶ月先にならなければ現金にならない債権を、すみやかに現金として受け取ることができるこの便利なサービス。いつ頃始まったものなのでしょうか。
また、日本で利用できるようになったのはいつ頃のことなのでしょうか?
近代の欧米で本格始動
「金融サービス」「ファクタリング」の歴史自体は、貨幣が登場するはるか以前、物々交換の時代に端を発するものといわれています。
たとえば、紀元前600~500年代の頃、中東で栄えた新バビロニア帝国には貨幣こそなかったものの、取引の道具(通貨)として用いられていた銀や穀物をもとに、すでにファクタリングに似たサービスを行う業者がいたようです。
そんなファクタリングが、貨幣経済の中で現代の姿に近いものになったのは17~19世紀のこと。
一時は世界の4分の1を支配していたといわれる大英帝国(イギリス)で生み出されたファクタリングの概念が、植民地であったアメリカに伝わります。
やがてアメリカが独立戦争を経て合衆国として成立したあと、経済大国として成長していく中で欠かせない金融サービスとして定着しました。
特に20世紀に入ってからのアメリカでは、大企業から中小企業まで、どのような会社でも一般的に利用する金融サービスとして浸透していくことになります。
日本のファクタリング史
こうして欧米では便利な金融サービスとして盛んに活用されていたファクタリング。日本には、高度経済成長の真っただ中にあった20世紀半ばの1970年代に伝えられました。
しかし、当時の日本は景気が右肩上がりで、しかも「手形割引」が全盛だった時代。ファクタリングはそれほど馴染みませんでした。
(「手形割引」とは、A社がB社から得た約束手形を銀行などに「裏書譲渡」することで、約束された期日より前に手形に記された額のお金を銀行から受け取ることができる金融サービス。
のちのちB社から手形通りの金額が振り込まれた際、A社から銀行に返済するという仕組みです)
バブル崩壊後にファクタリング業者が登場
そんな状況が変化したのは、高度経済成長が頂点に達し、バブルがはじけたあとのことでした。
景気が下火になっていく中、A社としては一刻も早くB社の売掛金を現金にしたいところ。
そこで、ファクタリングを営むファクターが登場します。
A社が売掛債権をファクターに譲渡すると、銀行を相手にする手形割引の場合とは違って、A社はのちのちファクターにお金を返済する必要がありません(B社からファクターへ債権分のお金が支払われます)。
A社にとって、手形割引よりも安心できる金融サービスといえるわけです。
特に21世紀の今、日本ではよりファクタリングのサービスが利用しやすくなったこと(法律の改正によって債権譲渡がよりスムーズに行えるようになったこと)もあり、需要が高まっています。
経済産業省が、「売掛債権を換金する(≒ファクタリングを活用する)ことによって中小企業が資金繰りの苦しみから解放されることが望ましい」という見解を発表しているのもポイントです。
診療報酬債権ファクタリングの需要も伸長
また、近年では私たちGCMが提供する「診療報酬債権ファクタリング」の需要も伸びています。
特に、全国的に病院が利用するケースが多いようです。
社会保険診療報酬支払基金(社保)が明らかにしているデータによれば、債権譲渡を行った医療機関は2015年で約5,500軒ですが、2017年には約6,000軒に増加。
また、債権譲渡が行われた金額は2015年で約473億円、2017年には約500億円に達しています。
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